減菌作業に用いられる有機化合物「エチレンオキシド」とは

2012.01.31

医療機器や精密機械の製造工程において減菌作業に用いられる有機化合物の一種で、IARC(国際がん研究機関)でグループ1(ヒトに発がん性あり)に分類されており、発がん性が確認されているため労働安全衛生法で規制されています。

減菌作業の方法としては、高圧蒸気による加熱や放射線による物理的方法・エチレンオキシドガス等を用いる化学的方法が、その構造や材質にあわせて選択され実施されています。

気体という形状からエチレンオキシドに関する事故や事例も多く、

○エチレンオキシドガスを扱う工場等でガス噴出による引火や爆発
○病院内などの滅菌室においてエチレンオキシドガスの残留や漏洩により吸引し暴露

などの事故が国内外で最も多く報告されています。

<事故事例>

1997年アメリカでスプレー製造工業のガス製造所で主に病院などでの使用を目的とする滅菌用エチレンオキシドを容器に充填する作業がガス製造所で行われている際、エチレンオキシドガスが建物の中で爆発し作業員1名死亡、負傷者59名

またエチレンオキシドに関する事故は該当企業だけでなく、環境への影響も少なくありません。取り扱う企業には嚴密な管理体制と取り扱い手順が強く求められています。

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