社員の健康を守る!衛生管理と清掃のポイント
2025-07-31

企業内の食堂や給食、仕出し、飲食提供の場では「食中毒リスクの管理」が重要です。
万が一、社内で食中毒が発生すれば、社員の健康被害だけでなく、信頼の失墜、業務の停止にもつながります。
身近にある食中毒と主な原因となる食品と症状

起こりうる場面
・社内食堂での不適切な調理や保存
・社員イベントでの仕出し弁当
・共有冷蔵庫の管理不足
・高温多湿な環境(20〜40℃)
・食材や器具の不衛生な取り扱い
・十分な加熱がされていない調理
・清掃が行き届かない調理場や施設
食中毒を防ぐための衛生管理の基本項目
①従業員の衛生教育
正しい手洗い方法の徹底(洗い残しを防ぐ)
健康管理(体調不良者の業務制限)
手袋・マスク・帽子の正しい使用方法
② 食材の仕入れ・保管管理
鮮度・異常の有無を納品時に確認
冷蔵(10℃以下)・冷凍(−15℃以下)の温度管理の徹底
③ 調理器具の衛生管理
肉用・野菜用のまな板や包丁の色分け
使用後は速やかに洗浄・消毒・乾燥
清掃チェックリストの活用
④ 適切な加熱・冷却管理
加熱食品は中心温度75℃以上で1分以上
加熱後は急冷し、保管は冷蔵庫で
清掃による食中毒予防
清掃は、目に見えない病原菌やウイルスを除去する最も効果的な手段です。特に以下のポイントを重視することで、食中毒リスクを大幅に低減できます。

緊急時の対応マニュアルを整備する
万が一、食中毒が疑われる事態が発生した場合、以下の対応が迅速に取れるようマニュアルを整備しておきましょう:
1. 症状報告・初期対応
従業員からの体調不良の申告を受けたら、速やかに報告を受け、他の業務から隔離
同時に、共に作業していた従業員の体調も確認
2. 保健所への連絡
所轄の保健所へ速やかに連絡し、指示を仰ぐ
発生日時・症状・対象者・提供した食品などを記録して報告
3. 原因食品の保管・調査
提供された食品・残品を適切に保管し、廃棄せずに調査に備える
食材の納品書や調理記録も一緒に保存
4. 社内周知と再発防止対策
関係部署・全従業員に事案の概要と再発防止策を周知
調理・清掃・衛生管理フローの見直しと再教育の実施
HACCPと記録の重要性
2021年よりHACCP(危害分析に基づく衛生管理)が原則として全事業者に義務化されました。
日々の清掃・衛生管理・温度管理の**「見える化」**が、社内外からの信頼につながります。
HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point)とは、食品の製造・調理・提供の各段階で危害(Hazard)を分析し、重要管理点(CCP)を定めて重点的に監視・記録する衛生管理手法です。
「異物混入」「食中毒菌の繁殖」など、リスクのある工程を事前に把握・管理
日本では2021年から全食品等事業者に原則義務化
受入チェックリスト
加熱温度記録表
冷却温度記録表
清掃・消毒記録表
クレーム・異常報告書
etc
📣まとめ:企業の信頼を守るには日々の積み重ねがカギ!
食中毒のリスクはゼロにはできませんが、「予防」と「清掃・衛生管理」の徹底で、その可能性を大きく下げることができます。
社員が安心して働ける環境をつくることは、企業の責任であり、信頼づくりの第一歩です。
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