手術室清掃の効率化を検証!データが語る最適なチーム編成とは?
2025-09-01

医療現場の安全と効率を支える一員として、手術室清掃の効率について、具体的な当社のデータをもとに検証していきたいと思います。
今回、注目したのは、術間清掃における清掃人数と所要時間の関係性です。
データが得られましたので、皆様と共有したいと思います。
以下のデータは、ある施設における術間清掃(ゴミ回収、ベッド清掃、床清掃、使用済みリネン回収、コード清拭)とベッドメイク、デバイスの配置完了までの平均的な所要時間を、手術室の広さと清掃人数別にまとめたものです。
様々な術式や作業員の技量、部屋の汚染状況があるので、一概には言えませんがあくまで平均です。
【手術室面積と術間清掃時間(平均)】

このデータから、いくつかのポイントが見えてきました。
小さめの手術室(60㎡~70㎡)の場合
2人から3人に増やすことで、清掃時間は確かに短縮されます。しかし、4人以上になってもそれ以上の時間短縮は見られませんでした。
広めの手術室(70㎡~110㎡)の場合
3人から4人に増やすことで、より明確な時間短縮効果が見られました。広いスペースでは、複数人で分担して作業することで効率が向上すると言えるでしょう。
ただし5人以上になってもやはり時間短縮は見られませんでした。
これは、清掃スペースが限られているため、人数が増えても作業スペースが重複したり、お互いの動線を邪魔してしまったりする可能性が考えられます。
術間清掃ならではの課題:看護師の動線と作業の干渉
術間清掃においては、清掃人数を増やせば良いという単純な話ではないようです。
現場のスタッフからは、以下のような声も聞かれます。
- 「術間は、次の手術の準備で看護師さんたちが動いていることも多いので、清掃の邪魔にならないように気を遣う。」
- 「人数が多いと、狭いスペースでぶつかってしまったり、同じ場所を何度も清掃してしまったりすることがある。」
このように、術間清掃は、単に清掃作業を行うだけでなく、他の医療従事者の動線に配慮しながら、限られた時間内で効率的に行う必要があるという特殊性があります。
データから見えてくる効率化へのヒント
今回のデータと現場の声を踏まえると、手術室清掃の効率化には、以下の点が重要になると考えられます。
1. 手術室の広さに合わせた最適な清掃チームの編成:
- 狭い手術室では少人数で、広い手術室では複数人で効率よく作業する。
2. 明確な役割分担と連携:
- 複数人で清掃する場合、誰がどこを、どのような手順で行うのかを明確にすることで、作業の重複や無駄を減らす。
- 看護師との連携を密にし、お互いの作業をスムーズに行えるようにコミュニケーションを取る。
まとめ:データに基づいた最適な清掃体制の構築へ
今回のデータ分析を通じて、手術室清掃の効率化は、単に人数を増やせば良いというものではなく、手術室の広さや状況を見て適正人数を見極める事、そして医療チーム全体の連携が重要であることが改めて確認できました。
今後も、このようなデータを活用しながら、より効率的で安全な手術室環境の実現に向けて、現場の意見を取り入れつつ改善を進めていく必要があるでしょう。
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