クリーンルームに於ける表面清浄度(SCPクラス)について
2026-06-01

はじめに
クリーンルームは、医薬品・半導体・精密機器・食品工場など、品質管理が重要となる製造現場において欠かせない環境です。
近年では、製品品質や異物混入対策への要求水準がさらに高まっており、空気中の浮遊粒子管理だけでなく、設備や作業台などの「表面清浄度管理」の重要性も注目されています。
弊社では、クリーンルーム清掃業務に加え、各種清浄度測定業務も実施しており、日々さまざまな現場環境の維持管理を行っております。
今回はその中でも、表面に付着した粒子を管理する「表面清浄度(SCPクラス)」について、浮遊微粒子測定との違いも含めながらご紹介いたします。
表面清浄度(SCPクラス)とは
SCPクラスとは、「SurfaceCleanliness by Particle」の略称であり、物体表面に付着している粒子数を基準として表面の清浄度を評価する指標です。
クリーンルームでは、空気中に浮遊している粒子を管理する「浮遊微粒子測定」が広く行われていますが、それだけでは十分とは言えません。
設備・作業台・壁面・床面などに付着した粒子は、人の動きや設備振動などによって再飛散し、異物混入や品質不良の原因となる場合があります。
そのため、空気中の浮遊粒子を管理する「浮遊微粒子測定」とあわせて、表面に付着した粒子を管理する「表面清浄度測定(SCP)」も重要視されています。
浮遊微粒子測定が「空気中の清浄度」を確認するのに対し、SCPは「表面の清浄度」を確認する測定となります。
また対象粒径については浮遊微粒子測定は≥0.1μm~≥5μmに対して表面清浄度は≥0.05μm~≥500μmとなります。
どの様な結果が出てくるのか
弊社では、ダストサンプラーを使用し、浮遊している粒子ではなく、一定時間の沈降物をサンプリングし専用のスキャナーで読み込むことにより、クリーンルーム内の設備・作業台・壁面・床面などの表面清浄度を可視化することが可能です。
測定結果では、
- どの程度(数・サイズ)の異物があるのか
- 異物の発生源はどこなのか
などを確認することが可能です。
また、測定データを定期的に比較することで、
- 清掃効果の確認
- 汚染傾向の早期発見
- 清掃頻度の見直し
- 環境改善提案
など、継続的な品質管理にも活用されています。
浮遊微粒子測定では空気中の粒子数を測定しますが、装置内や搬送経路等に付着したものが落下・浮遊することがあるため、ここで表面清浄度測定が有効になります。
主な使用用途
表面清浄度測定は、主に以下のような現場で活用されています。
- 半導体工場
- 医薬品製造工場
- 精密機器製造工場
- 食品工場
- クリーンルーム内設備
- 製品接触面の管理
特に異物混入対策や品質保証が重要となる現場では、定期的な測定による数値管理が重要視されています。
また、監査対応や品質維持のエビデンスとしても活用されており、クリーンルーム環境管理において欠かせない管理項目の一つとなっています。
表面清浄度の管理を実施することで、製造工程の歩留まり向上に大きく貢献できる可能性があります。
製造現場などでこのようなお悩みがありましたら、一度お問い合わせください。
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