女性労働基準規則(女性則)について

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女性労働基準規則(女性則)について

各事業所様の中で「女性則」に対しての対策準備はどの程度進められていますでしょうか?

測定にお伺いする中で、一部見落とされているケースなどもあり、今回は改めて女性則とは、どのようなものか考え直してみたいと思います。

【女性則ってなに?】

女性労働基準規則(通称:女性則)は、女性の健康と母性を守るために設けられた特別なルールです。妊娠・出産・授乳機能に影響を与える可能性のある業務について、女性が従事できる範囲を定めています。

女性則は、昭和61年に制定された労働省令で、母性保護を目的としています。労働基準法第64条に基づき、女性が従事できない業務や制限される業務を具体的に定めています。

【制限される業務の例】

女性則では、以下のような業務が制限対象となります:

  • 坑内労働:妊娠中や産後1年以内の女性は全面禁止。一般女性も一部の危険業務は禁止。
  • タンク・船倉内の呼吸用保護具の使用が義務付けられているものは就業禁止。
  • 重量物の取り扱い:妊産婦だけでなく、一般女性も一定以上の重量物は取り扱い禁止。
  • 化学物質の取り扱い:妊娠・授乳機能に影響を与える26種類の化学物質を規制対象とし、作業環境測定で「第3管理区分」となった場合は女性の就業禁止。

【規制対象の化学物質】

代表的なものには以下があります。

  • エチルベンゼン
  • エチレンオキシド
  • スチレン
  • キシレン
  • トルエン
  • メタノール

上記の有機溶剤、特定化学物質の他に金属類などが対象です。

【まとめ】

女性則は、女性の健康と母性を守るための最低限のルールです。

妊娠や授乳機能に影響を与えるリスクは科学的に証明されており、母性保護として重要な役割を果たしています。

  • 女性則は昭和61年制定、母性保護が目的。
  • 化学物質26種類や重量物、坑内労働などが対象。
  • 作業環境測定で「第3管理区分」となった作業場では女性は就業禁止。
  • 男女平等の観点から議論はあるものの、母性保護のために今も必要な規則。

【参考文献:(母性保護のための「女性労働基準規則」を改正|厚生労働省)】

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