シックハウス測定と作業環境測定の違いについて

2022.06.16

弊社では各種環境測定を行っておりますが、一概に環境測定と言っても空気中の物質濃度測定だけでも多種の測
定があり、同じ物質の測定をとっても測定の種類によって様々な違いがあります。

今回はその中で弊社の主要測定業務であるシックハウス測定と作業環境測定の違いについて取り上げたいと思い
ます。

それぞれの測定の内容を比較すると次の表のようになります。0616-1.png

シックハウス測定の室内濃度指針値は毒性に係る科学的知見から、ヒトがその濃度の空気を一生涯にわたって摂
取しても、健康への有害な影響を受けないであろうと判断される値であり、建材や家具等から微量に発生する物
質を対象としており、実際に有害物質を使用する作業場を対象とする作業環境測定の管理濃度と比較すると、ご
く低濃度に設定されています。但し、ホルムアルデヒドの管理濃度については発がんリスクが考慮されているた
め室内濃度指針値に近い低濃度に設定され、より厳しい作業環境管理が求められています。

分析方法は求める物質の種類と濃度帯によって公定法が定められているため、ホルムアルデヒドは採取方法など
細かい点は異なりますが同じ高速液体クロマトグラフ法、例に挙げたその他の有機化合物はより低濃度の測定が
求められるシックハウス測定は分析感度の高いガスクロマトグラフ質量分析法、より高濃度の測定が求められる
作業環境測定は分析濃度帯の広いガスクロマトグラフ法で行います。

弊社ではそれぞれの公定法に対応した測定・分析を行っておりますで、これらの測定をご要望の際は是非ご相談
ください。

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高速液体クロマトグラフ   ガスクロマトグラフ質量分析計        ガスクロマトグラフ

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