都市有害生物管理学会 第46回大会に参加しました

衛生環境管理サービス

3月28日(金)に、慶應義塾大学三田キャンパスで行われた、都市有害生物管理学会の第46回大会に参加してきました。

https://www.upm-urbanpest.com/

今回は、普段行っている研究の内容を発表させてもらえる機会もいただきました。研究発表というものを行うのは学生以来だったのでひどく緊張しましたが、運営の皆様には非常に優しく対応していただき、また発表でも有意義な意見をたくさんいただく事が出来ました。

学会.png

今回私が発表したのは、「一般資材を用いた餌の着色による ゴキブリ糞の蛍光とその利用の検討」という内容です。

ゴキブリの糞は、アレルゲンや混入物など様々な問題になるものです。また、ゴキブリの糞を見つけることで、ゴキブリの生息状況なども探ることができます。「このゴキブリの糞が、もっと見つけやすかったらいいのにな」「いっそのこと光るくらいならいいのにな」と考え、ゴキブリの糞を光らせる研究をしてみました。


といっても、すでに排泄された糞を光らせる方法は、全く見当がつきません。そこで、ゴキブリに蛍光物質を食べさせ、紫外線を受けると蛍光する糞が出るか試してみようと思いました。調べてみるとすでに先行研究がある内容であったのですが、ゴキブリの糞は食べた塗料の色に影響されるという研究があったため、いろいろな色の蛍光物質をゴキブリに食べさせてみて、食べさせた餌の種類ごとにいろいろな色に糞が蛍光したら面白いと考えて、実験を行ってみました。

結果、

蛍光.png

蛍光塗料を食べさせることで、いろいろな色の「紫外線を受けて光る糞」を出させることに成功しました。写真に写っている小さな粒が蛍光する糞になります。

これを用いれば、毒餌に蛍光塗料を混ぜ、毒餌を食べた個体の糞がどのような動態を示すのかを調べられるほか、別の塗料を食べさせた別々の集団を混ぜたときに、糞の様子からその集団の動態を確かめられるのではないか、など考えるだけでも夢が膨らみます。

最初、「ゴキブリの糞を光らせたい」とだけ考えてはじめた研究がこうして発表という形になりました。関係者の方々には感謝の気持ちでいっぱいです。今後も、このような活動に参加し、ペストコントロールの業務そのものに貢献していければと考えております。

ペストストコントロール業務管理部 部長

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