石膏ボードの分析
2025-11-05
環境測定・分析サービス

石膏ボードとは、石膏を芯材として両面をボード用原紙で被覆成型したものです。防火性・遮音性・工事の容易性等の特徴をもち、内装の壁や天井として広く使用されています。しかしながら1970年~1986年の間に製造された一部の石膏ボードには、耐火性及び強度向上のために石綿を使用していたことが確認されています。
今回の検体は表紙、石膏、裏紙の3部位で構成されており、どれも石綿含有の可能性があります。表面に塗装やクロスで化粧が施されている場合は、その部位にも石綿含有の可能性があるため注意が必要です。

裏紙を観察しているとクリソタイルと思われる繊維が見つかったため、ピックアップし顕微鏡で観察しました。形態と光学特性を確認し、クリソタイルであることが確認できました。


今回は裏紙に石綿含有でしたが、弊社の過去の分析結果では表紙→裏紙→表面仕上材→石膏の順で石綿含有の割合が高いと感じます。また、石膏ボードは灰化処理、酸処理を行うことにより石綿以外の材料の大半を除去することが可能であるため、定性分析において前処理がとても重要です。
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