「におい」の感じ方の違い

2012.08.02

皆さんはご自分がお勤めの会社・工場・店舗が、どのようなに「におい」を発し、その強さがどの程度かご存知でしょうか?

私どもは仕事柄、いろいろな工場や施設に作業環境や悪臭の測定に訪れていますが、それぞれの現場には特有の「におい」があり、時には息をするのが辛い程の 強い「におい」を感じることがあります。しかし、そのような場所でも、現場の方々は、平然と作業をされており、それ程苦にされていない様子です。(有害物 質に耐性が出来る訳ではないので作業環境管理は必要)

これは、嗅覚には同じ「におい」を嗅ぎ続けると、その「におい」を感じにくくなる性質がある為で、これを嗅覚順応と言います。自分の体臭に気付かないのもその例です。

この性質により、我々のような外部の者と現場サイドの感じ方に違いが生じるのは勿論、周辺住民から悪臭の苦情が寄せられても、工場の方々にはその状況 (「におい」の質や強さ)が把握出来ない場合があります。そして、苦情や役所からの指導を受けてしまうと対策が必要となりますが、現状を把握しなければ脱 臭措置の手法が判断できず、対策が遅れ、更に印象を悪くしてしまいます。

それに比べ、定期的に又は事前に悪臭測定を行い、その結果を基に対策を講じていれば、苦情発生後に対策するよりも結果的に費用を抑え、地域との関係を良好に保つことが出来ると考えられます。

悪臭測定には国が定めた22項目の悪臭原因物質(特定悪臭物質)を対象とする方法と人の嗅覚を用いた臭気濃度・臭気指数を対象とした測定方法があります。 当社では費用があまり掛からず、特定悪臭物質以外が原因の悪臭や複合臭を相対的に評価できる臭気指数・臭気濃度の測定をお勧めしています。

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